LS1は歯周病予防に効果のある乳酸菌です。東海大学医学部古賀泰裕教授らにより、健康な人の口内から分離されました。
現代人の生活では、口の中で悪玉菌が繁殖しがちです。例えば、歯周病を患っている、またはその危険性があるといわれているのは、日本人の約8割にも上ります。
歯周病は口臭の原因になるだけでなく、糖尿病や心臓疾患のリスクを高める危険性があることも指摘されているため、なるべく早急に改善したいものです。
そこで、人間が本来もっている乳酸菌LS1を増やし、それによって「お口の中のバランスを整える」という考えが最近広く認められてきています。
歯周病の原因細菌の中でも、もっとも病原性が高いのがジンジバリス菌ですが、LS1はこのジンジバリス菌を殺菌する効果を持っています。
LS1とジンジバリス菌を混ぜて一緒に培養すると、LS1の菌数がジンジバリス菌のわずか100万分の1しかいない場合でも、ジンジバリス菌が完全にいなくなります。
これは、LS1が作り出す乳酸がジンジバリス菌を殺すためです。
また、最近の研究では、こちらも歯周病原因細菌のひとつであるプレボテラ・インターメディア菌を抑制する効果があることも分かっています。
LS1を服用すると、プレボテラ・インターメディア菌が減少しますが、その効果は服用停止4週間後でも持続していることが判明しました。
つまりLS1は、プレボテラ・インターメディア菌を減少させるだけでなく、その増加を抑制する働きがあるわけです。
LS1は歯周病の原因細菌を殺菌する力があるため、歯周病が原因となっている口臭も取り除くことができます。
口臭測定器で「口臭アリ」と診断された人にLS1を8週間服用してもらったところ、被験者の約66%の口臭が消えたことが確認されました。
歯周病に働きかけることは、歯や口内を健康に保つのと同時に、お口のエチケット対策にもなります。LS1は、オーラルケアに役立つ乳酸菌として、今後さらなる展開が期待されています。